鈴鳴りアコギを作る  
 
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       「鈴鳴り」とは一般的には鈴の音の様に軽やかできらびやか、
       華麗に響くことをアコースティックギターの高音域について表現
       した言葉です。パワフルと言うよりは繊細でレスポンスが早く、
       軽いタッチでも快く響く時に使われるようです。シャリ感もある
       サウンド特性のことと言えます。この表現はよくマーチン45タイプ
       のギターの音色を表現する時に使用されています。個人的には
       この言葉で表現される音が究極的なアコースティックギターの
       サウンドのひとつと考えており、当初より目標としてきました。
       マーチンの45サウンド、いわゆる最高峰ギターに表現されている
       音に迫ろうというのですから、かなり大胆な試みと言っても間違い
       ないでしょう。今回まで試みたボディサイズはドレッドノートやジャンボ
       タイプではなく、バランスの点で優れたスモールタイプで、マーチン
       の0-18を基準にしています。大きなギターが好みの方は大きい
       ギターで鈴鳴りを追求されるのも面白いと思います。製作の際に
       重要視してきたことは、


        ・ 振動のし易いギターにする
        ・ ギターの重量を抑え、軽めのギターにする
        ・ 低音は多くを求めない どちらかと言えば高音・中音を重視


       これらの点を意識して作りました。マーチン等のキットと比較すると
       部材については全体的に薄く、小さく修正して作ることになります。
       当然強度と音質との絶妙なバランスが必要で、音質を追求するあまり
       部材のサイズを極端にすると、剥がれや湾曲が出ますので、薄さ、
       小ささの限度はあります。強度を最低限保ちつつ、最高の音質を出す
       のが最大の難問であり、製作の妙味とも言えます。次に具体的に製作
       の際のスペックや注意点を挙げてみます。


         ・ トップ    スプルース又はウエスタンレッドシダーで厚さは3mm

         ・ サイド   マホガニー又はローズで厚さは2mm

         ・ バック   マホガニー又はローズで厚さは2,5mm

         ・ ネック   マホガニーでワンピース

         ・ ロッド    アジャスタブルロッドは使用せず、スクエアーロット゛
                  を使用。ネック内の空洞部分を減らし、密度を高くして
                  サステインを向上させる。

         ・ ブレーシング
                  メインのXブレーシングの幅は7mm程度に抑える。
                  クロスの角度は100度くらい
                  その他の部位の幅は5mmにする
                  スキャロップトにする場合はほどほどに
                  削りすぎるとトップが浮いてきてしまいます

         ・ バインディング
                  部材は好みでヘリンボーン、ストライブなど自由で
                  すが、厚みは出来る限り減らします。1mmくらいが理想
                  です。角はラウンドさせて丸く仕上げます。外周の質量が
                  減ると振動が向上し、特に低音域が向上します。

         ・ ブロック    ブロックもマーチンキットなどより1〜2cm小さく作ります。
                  ブロックは補強材の性格が強く、音質にはあまり効果が
                  ないと思われますので、若干小さくして音質面を向上させ
                  ます。又、表板、裏板の振動を向上させるために、部分的
                  にブロックと表板、裏板との接着を敢えてしない方法を
                  採ります。

         ・ ペグ      形等は好みがあると思いますが、重量によりサステインが
                  増したり、高音が向上したりします。出来れば重量の軽い
                  オープンギヤータイプで高音域を稼ぎます。

         ・ 塗装     好みでオールラッカー、シェラック等どれでも良いと思い
                  ます。塗装膜の厚さでも音質がかなり変化しますので
                  薄めからはじめて好みの厚さにされるといいと思います。
                  私はオールラッカーで仕上げはスプレーガンで10回吹き
                  付けます。

         ・ 接着剤    ニカワやタイトボンド、エポキシを部位によって効果的に
                  使用します。ニカワがベストと言われていますが、タイト
                  ボンドでも問題ありません。
   

                   


                               
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