塗装する(オールラッカー)    アコースティックギター製作CLUB topへ
      アコースティックギターパーツネット (
NO.B-6-4)


      ● 作業時間   3時間
      ● 使用用具   ラッカー缶2本、#600サンドペーパー、新聞紙、
                マスキングテープ
      ● ポイント    ラッカー缶の吹き付けの圧力を安定させるために
                70℃くらいの湯にしばらく漬けておきます。吹き
                付けは1回当たりの量を少なくして、何度も繰り
                返します。

1. はじめての方にはまず「簡易塗装」を紹介します。

    いよいよ次は塗装に入ります。塗装の種類にはいろいろあり、
    「シェラック」「オイルフィニッシュ」「ニトロセルロースラッカー」
    「アクリルラッカー」「ポリウレタン」などがあります。それぞれ
    一長一短がありますが、ここではホームセンター等で手に入る
    「スプレーラッカー」を使って仕上げてゆきます。塗装をする前に、
    塗装しない部分をマスキングテープで覆っておきます。塗装しない
    部分はフィンガーボードとサウンドホールの穴の中です。まず、
    フィンガーボードをマスキングテープで覆います。フレットワイアー
    の鉄の部分はそのままにして、木材の部分をテープで覆います。
    次にサウンドホールの穴をふさぐために新聞紙をまるめて詰め
    込み、中までラッカーが入らないようにします。

    さあ、いよいよ塗装に入ります。まず、天気の良い日を選び、雨
    などの湿度の高い日は避けましょう。湿度の高い日に塗装を行うと、
    白っぽくなって仕上げがきれいになりません。ラッカー缶はホーム
    センターなどに売っている一般用のラッカーで構いません。「クリア
    ラッカー」を選んで2本購入します。1本700円〜800円くらいで手
    に入ります。これをまず70〜80℃の湯に浸して、スプレーの圧力
    を若干高めにして、安定した吹き付けが出来るようにしておきます。
    ギターは上から吊るしておきます。ペグ穴に針金や紐などを通して
    吊るします。

    吹き付け方は、20cm程離して軽く吹き付けます。あまり厚く塗ら
    ないようにして薄めにまんべんなく全体を吹き付けます。完全に乾
    くまで待って、#600のサンドペーパーを掛け、ざっと表面のざらつき
    をなくします。吹き付けは出来れば5回程度を目安にしてサンディング
    も同様に繰り返し行います。ポイントは1回当たりの吹き付ける量を
    少なめにして、何回も吹き付けることです。あまり厚く塗り過ぎると「木
    の振動」を妨げ、音に悪影響が出てきます。



 
 2. 次は少し本格的なスプレーガンによる
    「オールラッカー」仕上げを紹介します。


      これは中塗り・上塗りともラッカー系で一番暖かみのある仕上げで、
     音にも良いとされている方法です。ラッカーの硬さはメーカーによって
    まちまちでこれによりクラックが入りやすいのもありますので、注意が
    必要です。ギター塗装用としては玄々科学のラッカーが安心して使える
    と思います。1馬力のコンプレッサー、スプレーガン、塗料等を用意します。
    他に詰め替え用のポリタンク(1L, 2L)があれば便利です。防毒マスク、
    ナイロン手袋、攪拌棒、ギターを吊るす場所、などを確保します。
   
    はじめに手順からです。着色も含め、木地調整から記しておきます。

     
      1. 木地調整(サンディング#100〜#400)  

             ↓

      2. マスキング(塗装しない部分をマスキングテープ等で覆います)

             ↓

      3. 木地着色(水性ステイン+無水アルコール)  1:3

             ↓

      4. 捨て塗り(wash coat) ニトロセルロースラッカー+シンナー  
                             1:1  1回
             ↓

      5. フィラー塗り(とのこ)

             ↓

      6. サンディングシーラー塗り(中塗り) シーラー+シンナー 
                             1:1  3〜4回
             ↓

      7. サンディング(#240)

             ↓

      8. クリアーラッカー塗り(上塗り、top coat) ニトロセルロースラッカー+
           シンナー             1:1  10回
                                   
             ↓

      9. 水研ぎ(#600→#1000)

             ↓

     10. コンパウンド磨き(7ミクロン:#1200)



    1. まず、「木地調整」を完璧に行い、凹凸を限りなく無くします。上級の
      仕上がりを求めるならば、この作業はとても重要となります。トップは
      #100からはじめ#400まででサンディングします。サイド・バックは#100
      →#240で仕上げます。ネック・サイドは木目に沿って行います。必要に
      応じて、「水」を少量付けてキズの状態を見ます。水を付けるとキズが
      浮き出て表面の仕上がり具合がわかりやすくなります。

    2. 表面の木地調整が出来たら、木地着色をしない部分のマスキングを
      します。「トップ」「ウッドバインディング」「バックストライプ(ウッド)」
      「エンドストリップ(ウッド)」「フィンガーボード」などです。

    3. 次に好みの「水性ステイン」を「無水アルコール」で1:3くらいで混ぜて
      着色します。「むら」をあまり気にせず、導管に染み込ませるように
      します。ハケ又は木綿を使用して刷り込むように行います。必要に
      応じて塗り重ねます。

    4. 着色が終わったら次は「スプレーガン」で捨て塗りをします。ニトロセル
      ロースラッカーをシンナーで1:1に薄めて1回吹きつけます。これにより
      フィラーが染み込みすぎるのを防ぎ、木地着色を保護して、着色を落ち
      着かせる効果もあります。

    5. 次に木目の横方向にフィラーを埋めます。半乾きになったら素早くふき
      取ります。スプルースやシダーのトップにはフィラーは不要で、マホ
      ガニーやローズウッドの導管の多い材に埋めます。完全に表面が平坦
      になるのが理想ですが、実際には多少の凹凸が残ります。これをさらに
      平坦にするために次の「サンディングシーラー」を吹きつけます。

    6. フィラーが埋まったら次は「サンディングシーラー」を吹き付けます。
      シーラーをシンナーで1:1に薄め、20分間隔で3〜4回吹き付けます。
      これにより表面の凹凸が平坦になりますが、厚く塗り過ぎると「透明感」
      が落ち、白っぽい感じになり、さらには木材の振動も妨げますので注意
      します。

    7. サンディングシーラーを吹き付けたら、#320のサンディングペーパーで
      白い粉が出にくくなる程度までサンディングします。但し「光沢」は多少
      残るくらいにしておきます。

    8. 次は「上塗り(トップコート)」を行います。「ニトロセルロースラッカー」を
      シンナーで1:1に薄めて30〜40分間隔で4〜5回吹き付けます。2日後
      に#320のサンディングペーパーで表面をフラットにし、さらに5〜6回吹き
      付けます。

    9. トップコートを10回吹き付けたら、2週間ほどそのままにしておき、次に
      「水研ぎ」を行います。適当な大きさのボールに水に中性洗剤を1〜2滴
      加え、耐水ペーパー#600で表面の艶がなくなる程度までサンディング
      します。但し、細かい凹凸、へこみなどは残しておきます。次に#1000で
      細かい凹凸までサンディングします。

   10. 最後に「コンパウンド(研磨剤)」でピカピカに磨きます。いわゆる「鏡面
      仕上げ」で鏡のように磨き上げます。カー用品店等で「シリコン」の入って
      いないコンパウンドを探し、ネルなどのウエスで磨きます。コンパウンドは
      手で多めに表面に付けてから、ウエスでぐるぐると力を入れて磨きます。
      おすすめコンパウンドはユニコンのFMC821-C(7ミクロン、#1200)です。
      コンパウンドの中にはどのくらいの粒子なのか明記されておらず、わかり
      にくいものが多いのですが、このコンパウンドは粒子の大きさ等が明記
      されていて分かりやすいというメリットがあります。


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