ブレースを作る (NO.B-1-2) 
アコースティックギターパーツネット
● 作業時間 2時間
● 使用用具 のこぎり、帯のこ、鉛筆
● ポイント ブレースの高さ、厚みである程度の音質をコントロール
できます。イメージをふくらませて、どんな音にしたいか
を考えておきましょう。・・・ワクワク ドキドキ
ブレースとは表板・裏板の内側に補強のために付けられる、棒状の木のことで
す。ギターの本体自体は2〜3mmの厚さの板で出来ていますが、弦の張力(引
っ張る力)のため、表板に60〜70kgの力がかかっています。大人1人ぐらいの
重さが常にかかっているのです。この力にギターが負けないように作らなければ
なりません。もし、ブレースが付いていなければ、ギターはどのようになるでしょう。
恐らく、弦を張った時点で、表板のブリッジあたりがみるみるうちに膨れ上がり、
ブリッジがはがれてしまうでしょう。ブレースはこのように張力に耐えられるギター
にするために、必要不可欠な補強材です。フォークギターはスチール(鉄製)です
ので、クラシックギターなどのナイロン弦より、張力が大きいのです。
以上がブレースの構造上の機能ですが、さらにもう1つ重要な機能があります。そ
れは、ブレースの形状が音質に大きく影響を与えるということです。ブレースは大
きく分けて 「スキャロップト」 と 「ノンスキャロップト」 に分かれます。「スキャロッ
プト」とはブレースをアーチ状に削ったもので、高音域が強調され、クリアーなサウ
ンドになります。「ノンスキャロップト」はブレースをアーチ状に削らないもので、太め
の音で低音域が強調されます。もちろん、このブレース形状だけて音質が決まるも
のではなく、各部分の材質(硬さ、重さなど)の総合で音が決まります。その中でも、
ブレースの形状は音質に与える影響が比較的大きい部分であるとも言えます。で
すから、マニアとしてはブレースの形状や配置をどうするかを思案することは、とて
も楽しい、ワクワクする作業になるでしょう。
ブレース用の材料についてはスブルースで、のこぎりや帯のこなどで切っていくこ
とになります。どれくらい必要かは「材料を揃える」のコーナーに載せておきました
ので参考にして下さい。ブレースはどれだけ削ると、どれだけクリアーな音になり、
強度的にはどれだけ落ちるかの、音質と強度バランスを考慮して、大きさを決め
ましょう。よく判らなければ、マーチン系の繊細な音が好みの人は「スキャロップト」
ギブソン系の太い音が好みの人は「ノンスキャロップト」にしてみましょう。
ここで、ブレースの高さについての注意点を挙げておきます。例えば高さ1cmの
ブレースを0.2cm低くして、0.8cmにしたとします。この時高さは20%低くしたこ
とになるのですが、強度は0.8の3乗の0.512で、48.8%もダウンすることになり
ます。ですので、高さを調整する時は十分注意して、削り過ぎないようにしましょう。
次にブレースにはブレーシングという配置のパターンがあります。フォークギター
では「Xブレーシングパターン」が主流です。これはX型のブレースをメインとする
配置で、強度が十分得られるパターンとして一般化しました。クラシックギターで
はファンブレーシングという配置で、フォークタイプとはかなり異なります。どのよう
にブレースを配置するかも、強度と音質に大きく影響しますので、これも又、楽し
い作業です。現存するさまざまなブレーシングパターンを見て、「どんな音がする
のだろう」「強度は?」などど思いめぐらし、実際に自分のギターに取り入れてみ
るのも、試行錯誤的でギターマニアにはたまらないではありませんか。
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